概要

九州パワーアカデミーとは

  1. 目的

    九州域内の大学・高等専門学校及び企業のネットワークを形成し、九州域内ひいてはアジアの電気工学を支える技術者・研究者の育成や技術・研究開発を促進し、産学の発展に貢献します。

  2. 背景

    近年、地球温暖化や化石燃料の高騰などの環境・エネルギー問題への対処が喫緊の課題となっていますが、これを解決する方策として太陽光発電や風力発電などに代表される多様な再生可能エネルギーと、パワーエレクロトニクスやIT技術を積極的に利用した新しい電気エネルギーシステムの構築が期待されています。   電気工学は、既にさまざまなシーンで電気エネルギーを利用する現代社会を支える基盤技術であるとともに、次世代の環境にやさしい高度技術社会の構築を牽引する最も重要な技術体系の一つです。  しかし、理系離れが進む昨今の状況の中で、これから専門知識を学ぶ若者は、このような電気工学の重要性や将来性を必ずしも十分理解しているとは言い難い状況です。これは、産学がこれから専門知識を学ぶ学生に対して、電気工学の重要性や、次世代を支える技術としての夢を十分に伝えることができなかったことも、その一因といえます。  さて、国内では電気工学分野の若手研究者を支援し、電気工学の魅力を広く伝え、電気工学分野の発展を目指した全国レベルの取り組みとして「パワーアカデミー」が2008年4月に設立されました。これをさらに盛り上げ、その成果を高めるには、地域の実情や特質に合わせた、より具現化した、きめ細かな取り組みが不可欠です。   このような状況の中、「九州はひとつ」の思いのもと、九州域内の電気工学分野の発展のため、大学・高等専門学校及び企業をネットワーク化した九州独自の組織「九州パワーアカデミー」を2009年6月に設立いたしました。

九州パワーアカデミーの活動方針

  1. 技術者・研究者の育成

    大学・高等専門学校の教員の相互派遣、特別講義の開催など、電気工学の実務や技術・研究開発に活かせる「技術」を円滑に継承・発展させ、九州域内及びアジアの発展に貢献する技術者・研究者を育成します。

  2. 大学・高等専門学校と企業間における技術・研究開発の架け橋

    シンポジウムや、企業・学生向けの出前講義などを開催し、企業のニーズと大学・高等専門学校のシーズを結びつけることで、九州域内の大学・高等専門学校と企業間のネットワークの強化と連携、人的交流及び技術・研究開発を促進します。

  3. 電気工学の可能性と魅力を子供たちへ継承

    小中高生を中心とした学生向けに、発電所の仕組みや太陽光・風力発電などの再生可能エネルギーを用いた電気工作によるものづくり等を通じ、電気工学分野を担う青少年を育成します。

主な活動内容

  1. 教 育

    教育現場の課題共有及び改善
    • 大学・高等専門学校教員の連絡会の開催
    • 大学・高等専門学校間の単位相互認定や教員の相互派遣
    技術者・研究者の育成
    • 電気主任技術者試験にむけた集中講義の開催
    • 第一線で活躍する著名な研究者を招いた特別講義の開催
    • 最新鋭の発電所やメガソーラー、電気自動車など設備見学の実施
    • 海外、特にアジアからの留学生との交流
    ものづくりによる次世代層の育成
    • 太陽電池、風車などを利用した電気工作教室(出前講義)の開催
  2. 研 究

    産学のネットワークの強化と連携、人的交流および研究を通じた人材育成
    • 大学・高専学生及び企業人を対象としたシンポジウムの開催
    • 大学・高専学生を対象とした産学連携フェスタの開催
    • 最新の技術開発に関する企業での出前講義及び企業設備見学の実施
    持続可能社会実現に向けた電気工学分野の課題抽出、共有化、産学連携支援
    • 再生可能エネルギー、省エネルギーなどの低炭素社会形成に係わる電気工学分野の課題抽出と連携支援
    • 電気自動車など他エネルギーから電気エネルギーへシフトするエネルギー需要構造の変化に対応した電気工学分野の課題抽出と連携支援
    九州域内の大学、高専の研究シーズマップの作成
    • 九州域内研究機関の技術シーズマップ作成
    • 九州域内大学、高専電気工学研究室の紹介
    • 産学連携研究サポート

組織と役割

組織と役割