ものづくり公開講座「エレクトロニクス・スクール」(久留米高専)

開催時期 令和4年9月17日(土)
ジャンル 令和4年度

報告概要:

本講座では、中学生を対象に本校ホームページから20名の募集をかけ34名と多くの応募があった。抽選で20名を選出したが、当日は発熱等により2名が欠席し、18名の参加となった。本講座では、最初に光センサの講義を行い、防犯ライトやスマートフォンなど光センサが身の回りに利用されていることを説明した。その後は、防犯ライトにどのような機能を追加するとさらに便利になるかを考えてもらい、受講生は手を挙げて積極的に発表していた。また、受講生の新しいアイディアを実現するにはどのような知識が必要になるのかを一緒に考えた。

その後、安全講習を行い、講師および補助学生の手助けのもと、はんだ付けの基礎を練習した。はんだ付け経験者は9割程度であった。次に、抵抗やコンデンサ、光センサ等の性質や注意事項などの講義を交えながら基板に電子部品をはんだ付けし、モーターやタイヤなどを組み立て、およそ3時間で受講者全員が無事にライントレースカーを完成させることができた。

ライントレースカー完成後は、線に沿ってなめらかに走れるよう、様々な種類のコースを使って光センサ感度の調整を行った。調整後は、実際のF1サーキットを模したコースを一周するタイムトライアル競技を行った。

タイムトライアル後は、電気電子工学科の実験装置や卒業研究室の見学を行った。

参加者内訳:教職員 2人・学生5人 (受講)中学生18人 合計25人

気付き・所見:

新型コロナウイルス感染対策のため、マスクの着用や、受講生には1m以上の距離を取ることを徹底した。また、常時窓を空けて換気を行った。

最初に行った光センサの講義では、受講生達は一生懸命考えながら積極的に講義に参加しており、マスク越しからも真剣な表情がうかがえた。身の回りにある装置や受講生が考えたアイディアを実現するためにはどのような知識が必要なのか、何を学ぶ必要があるのかの説明を通して、工学への関心がより一層深まったように見えた。

はんだ付け経験者がほとんどであったが、保護ゴーグルの着用や、細心の注意を払うよう指導し、安全に徹底した。はんだ付けや組み立てがうまくできない受講生もいたが、補助の学生には熱心に指導してもらい、全員が時間内に無事マシンを完成させることができた。コースを速くゴールするために、センサの感度の調整に工夫をこらしており、タイムトライアルでは、自分のマシンだけでなく、他の受講生のレースにも夢中になって応援していた。

校内見学では、電気電子工学科の実験装置や設備、研究室などを見学した。今回の講義や実習を通して、工学の分野、さらに電気電子工学への興味や関心を深められたのではないかと感じる。